ニジマスの燻製

渓流が禁漁となる冬場は、もっぱら管理釣り場でニジマス釣り・・・
持ち帰る魚の処理に困って始めた燻製作り・・・
必要に迫られたとはいえ、いまでは立派な冬季限定の趣味・・・
まずは材料調達・・・
ニジマスは木曽川の一部を利用した冬季限定の管理釣り場で釣る。

今シーズン初釣行は11月23日・・・
朝5時に起きて出発・・・
途中お約束の特朝定食を食べて戦闘準備!
相変わらずの混み具合・・・
見渡す限りの釣り人だが結構魚も入っている。

50匹釣る意気込みで始めるも、どうもこの日は
魚に食い気が無い・・・
まだまだ水温が高くて活性が上がらないようだ・・・

結局この日の釣果は、13匹・・・(泣)
途中で訪ねてきた友人に3匹進呈し、
持ち帰りは10匹という結果に・・・
釣った魚をさばくために、以前は台所があくのをじっと待ち、夜中までかかって処理をしていた・・・

そこで、ヤフーオークションでステンレスの
2槽式流し台をお小遣いで購入・・・
屋外なので真冬はちと辛いが、心おきなく魚を
さばくことが出来るようになった。
持ち帰った内の3匹は、本日の釣行の
証拠品として提出し、翌朝の食卓に・・・

そして残ったのは7匹・・・
本当は7匹程度で燻製にするのはちょっと
スモークウッドがもったいないのだが、
中途半端に大きな魚が混じってしまったので、
まぁ今シーズンの小手調べと言うことに・・・

ギャラリーがちょっとうるさい・・・
エラと内臓をきれいに取り出し、タコ糸を口からエラを通して輪を作り結んでおく。
この行程は「kazekozou印のニジ燻」?オリジナルだが、塩漬けにする前に一晩白ワイン漬けにする。

特に根拠は無いのだが、以前はソミュール液(塩水)を作るときにワインも入れて煮込んでいたが、夜中に煮込んで、さましてから魚を漬け込むと、翌朝になってしまうので、魚が新鮮なうちにとりあえずワインに浸して冷蔵することにした・・・

それで美味くなったのかと聞かれると、定かでは無い・・・
ソミュール液を作る。

ソミュール液とは、早い話「塩水」・・・
材料はだいたい画像にあるようなもの・・・
特別何をどれだけというこだわりも決まりも無い・・・
だから敢えて配合?の内訳は書かない・・

今回の材料、ニンニク・鷹の爪・ローリエ・ブーケガルニそしてブラックペッパー・・・
鍋に材料を全部入れて煮込む・・・
別にシチューを作ろうと言うわけでは無いので、沸騰したらしばらくして適当なところで火から下ろす。

一晩自然にさめるのを待って、翌朝ニジマスを漬け込む。
ワイン漬けになっているニジマスにソミュール液を注ぎ入れる。

もちろん白ワインはそのままで・・・
ソミュール液につけ込んでから冷蔵庫で寝かせる。

やはり休日ごとの作業のため、だいたい4〜5日と言うところ・・・

画像の冷蔵庫は、中古の厨房機器専門店で見つけて、やはりお小遣いをはたいて買ったもの・・・
燻製用にと言うつもりだったが、いつの間にか我が家の食材に占領されてしまった・・・
燻製シーズン開幕ということで、なんとか冷蔵庫の一番下のスペースをあけてもらったところ・・・
なんと1年近く前に作った燻製を発見した・・・

過去に6ヶ月以上冷蔵庫に放置したニジマスの燻製が支障なく食すことが出来ることは確認済みだが・・・
さすがにこれはゴミ箱直行となった。
正味五日間冷蔵庫で寝かせたあと、塩抜きをする。
塩抜きの時間も細かいことを言うと、塩漬けの期間や塩分濃度などにより違ってくるだろうが、まあ適当に・・・

この日は流水にて約2時間半とした・・・

ちょっとあやしい見張り番だが、猫よけにはなるだろう・・・
塩抜きをしたあと、竹串を適当な長さに切ってお腹を開くように挟む。
次に風乾(ふうかん)
風通しのいいところで、陰干しにする・・・
この風乾の有無で風味が違って来るというが・・・
味覚音痴の私にはよく分からない・・・
この風乾である程度の水分を飛ばしたいのだが・・・
あいにく今日、明日は雨模様・・・
まぁある程度表面が乾けば、燻煙をしながら水分を飛ばすことも出来るけど・・・

左上の小さな写真は以前のもの・・・魚の数が多いときは猫の被害覚悟でそのまま干す・・・
もう少し風乾をして水分を飛ばしたかったが、なかなかカラッとしないので、一晩で燻製ボックスへ・・・

魚が多い時は2段に分けて吊すが、今回は一番上の段から2列に並べた。

これで一晩12〜13時間燻煙する
魚の大きさにもよるが、夜通しの燻煙を二晩から三晩かけて仕上げる。

温度は25度以上に上げないように、スモークウッドを煉瓦で囲んだ一番下の段にセットする。

スモークウッドに点火、3本をつなげて12時間は燃え続けるはず・・・
スモークウッドのバットを一番下の段にセット・・その上にも煉瓦を並べる・・・ 今夜の燻煙開始時の温度は、17° 燻煙開始
燻製の部屋の最初に「冷燻もどき」と紹介したが・・・本来の冷燻は、低温の燻煙を二週間から三週間続けるという・・・
趣味の範囲ではとても無理なので、私の場合は気温の低い冬の間の夜だけ燻煙をかけると言う、簡略版冷燻というわけ・・・

右の画像は、二晩目の燻煙を終えた状態・・・色づき具合がわかるかな?・・・

まぁこれで少し自然乾燥で水分を飛ばして、よしとするかな・・・
目の辺りはちょっと不気味・・・ 燻製ボックス内は水滴でベットリ・・・
二晩の燻煙完了
こんな具合・・・
あとはラップをして完成!

ほとんど温度をかけてないけど、ソミュール液の塩分と燻煙の殺菌効果で、冷蔵なら半年は保存可能・・・
食べ方は自由だけど、生が一番?
まず胸びれ背びれなどをむしり取り、おなかの方から皮をむいていく・・・
皮がむけたら、骨から身を外して食べやすい大きさにちぎって口に・・・
包丁を使ってもいいけど、全部手でできる。
生っぽさが気になる場合は、ちょっと火であぶるか、さらに吊しておいて水分を飛ばせば、完璧な珍味?・・・

お料理の得意な方は、燻製サラダとかカルパッチョとか・・・いろいろやってみるのもいいかも・・・

さぁ誰にお裾分けしようかな?・・・

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